◆みんなでブレストしても「本当に使えるアイデア」は出ない
マルチタッチを始め、数々の未来的インタフェースを研究し、世の中に展開し続けている暦本純一先生のご講演内容。ブレインストーミングの工夫が紹介されています。
成果の出る、「個人作業」と「みんなで議論」の組み合わせ 「人間拡張技術」の第一人者が教える 想像を超えて 未来をつくる アイデア創出法
https://logmi.jp/business/articles/327204
ブレインストーミングで良いアイデアがなかなか出てこない原因と工夫は次のとおり
●インプットを増やさずに知恵だけだそうとしていること
●無い知恵を絞るのではなく、潤沢な材料からお出汁をとる
そこで有用なのは、デザインスプリントでもよく使われる付箋を使った BrainWriting(頭の中身を書き出す)です。BrainWriting は、まずチームメンバーが一人一人で考えてアイデアを出し、集計・投票します。ここまでは同時に行う必要はなく、バラバラの時間で、オンラインで実施することも可能です。そしてその後それらのアイデアついて皆で議論することで「本当に使えるアイデア」が導き出せると紹介されています。
ブレインライティングテンプレート(Miro)
https://miro.com/ja/templates/brainwriting/
オンラインホワイトボード Miro のテンプレートにも BrainWriting 用のものが用意されていますが、特にフォーマット等が限定されるわけではないので、自由にアイデア出ししていくと良いと思います。この時注意すべきは「質より量」で、アイデアの量を出すことで、結果的にチームとしてのアイデアの質が上がることでしょう。
◆北極星を探す旅
My Journey to Find the North Star
https://amplitude.com/blog/my-journey-to-find-the-north-star
プロダクトやサービスが目指すべき目標を指し示す時「北極星」が例えに使われることがあります。北極星は、真北にあって動かない星であることと、周辺に明るい星が無いことから、夜に方角を知る時の目印として使われてきました。そのことに由来して、アジャイル組織でメンバーが共感できるビジョンや目標のことを「北極星」と例えることがあります。つまりは、細々とした道のりや目的地への行き方が示されず、十分な地図が手元に無かったとしても、皆が北極星を目指して進めるということです。
デジタルプロダクトの最適化ツールを提供するAmplitude社では、数多く実施してきたワークショップの内容を体系化し、Miroのテンプレート「North Star Template Library」として公開しました。自由にコピーして利用できるテンプレートのみならず、動画での解説や、サンプルなども豊富で、利用者コミュニティも形成されています。ワークショップの手順を詳しく紹介した100ページ超のデジタルテキストも無料で、ダウンロード可能です。
Amplitude North Star Template Library
https://miro.com/app/board/uXjVPf0HwEA
◆Zoom update (Version 5.11.9以降)
あまり知られていない Zoom 標準のホワイトボード機能も、地味に進化しつつあります。いくつかのアップデートをお知らせしておきます。
ホワイトボード機能 / コラボレーションカーソルの強化
参加者の名前が表示されたコラボレーションカーソルの表示数が適切に減少。非アクティブなカーソルは、再びアクティブになるまで消えます。
またすべてのコラボレーションカーソルの表示を有効/無効に設定可能に。図形の追加と図形の作成機能強化
会議中に、ホワイトボード上に五角形、六角形、八角形、ハート、矢印、雲、星などの図形を追加することができるようになりました。
ホワイトボードダッシュボードのダークモード対応
ホワイトボードダッシュボードが、ダークモードに切り替え可能になりました。OSやブラウザの設定にも依存します。
◆Miroで作業量の見積もり、優先順位づけ
Miroの新機能として Estimation(見積もり)が追加されました。有料アカウントの全てのユーザーが使えます。本来は、アジャイル開発における作業量の見積もり、優先度をチーム内で考えるために用いる機能です。デザインスプリントの中でも実現の複雑度と、価値などの切り口で、優先度を設定する際に役立つ機能です。
Estimation app
https://community.miro.com/product-news-31/new-app-make-the-estimation-process-simpler-and-more-inclusive-9240
◆ワークショップで、厄介なメンバーに対処する方法
How To Deal With Troublemakers In A Workshop
AJ&Smartが伝授するデザインスプリントのショートビデオシリーズ。今回は「厄介なメンバーに対処する方法」が紹介されています。
本筋では無い質問をし続ける人、場の雰囲気を悪くする人、関係無いその場での思いつきをどんどん出してくる人など。そういった場合には「アイデアの駐車場」という手法に助けられます。
本筋ではない話題は「アイデアの駐車場」という別のホワイトボード&付箋でいったん避けておき、「話は受け取ったけれど、今すぐは取り上げません。あとで振り返りましょう」とファシリテーター(進行役)が意思表示することで、横道にそれずにうまく進めることができます。
実際には後から振り返らずに放っておいても、特に支障は無い場合がほとんどです。
最近、Apple TV+ のサブスクリプションが切れてしまいました。2021年に配信されたファウンデーションは欠かさず見ていたのですが、そのほかにも多くの映像配信サブスクリプションに加入しており、継続の意義があまり見出せず、更新しないまま時が過ぎてしまいました。Netflix ではサブスクリプションの「休止」がうまいこと設計されていますし、オンラインサービスに限らず、お菓子や切り花など、さまざまなサブスクリプションビジネスが多くなるにつれて、ちょっとした顧客接点を工夫していく必要があるのかもしれません。
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