◆「バッドアイデア」ブレーンストーミングの5ステップ
A 5-Step framework for better “bad idea” brainstorming
https://bootcamp.uxdesign.cc/a-5-step-framework-for-better-bad-idea-brainstorming-6ac9ed047179
アイデア発想の際、自分の考えにブレーキをかけてしまうことがあります。予算的制約や実現するために必要な様々な条件、開発の複雑さなどが頭をよぎり、本当は良いアイデアなのに、出し惜しみしてしまうことがあります。
「バッドアイデア」ブレインストーミングは、こういったアイデアの壁を取り払い、より自由に多様性をもったアイデアを生み出していくフレームワークです。複雑すぎて実現が難しそうなアイデアも、視点の軸をずらしたり、切り口を変えたり、規模を変えることで実現の可能性も見えてきます。ここで紹介するのは「バッドアイデア」の切り口で考える IIIUU フレームワークです。
●Impossible(不可能):商品を無料で配布等、不可能なことを実現したら?
●Ineffective(効果なし):全く効果が無い広告を掲載したら?
●Irrelevant(関係ない):関係無い人どうしを繋ぐサービスを検討したら?
●Unpopular(不評):顧客から不評を得るような、無理なサービスを展開したら?
●Unsafe(安全ではない):面倒事を乗り越えなければいけないとしたら?
◆有意義な会議デザイン:準備すべき4つのタイプの参加者
Meaningful meeting design: 4 personality types to plan for
https://www.butter.us/blog/meaningful-meeting-design
会議や嫌なものでもあり、良いものでもあります。無駄な時間だと考えるときもあれば、有意義な会議だったと、やる気に満ちて終了する会議もあります。ここで紹介しているのは「話すため」のテクニックではなく「聞くため」のテクニックです。
指南としては、YES/NOで答えられない、生産的な質問を投げかけること、会議に参加する人を把握し、参加者のニーズや目的を的確に把握すること(例:上司に報告するために状況を把握したい。例:トラブルを解決するための手段を皆に考えて欲しいなど)。ここでは会議の参加者を4つのタイプに分けて、対応策を紹介しています。会議の参加者を4つのタイプに分類できるだけでなく、状況に応じて4つのタイプは、一人の人の中にそれぞれ存在する要素でもあります。
●夢想家:なぜ会議をするのか、何が目的なのか理解できないと納得しないタイプ
●計画者:どの話題に何分使うのか会議概要が最初にわからないと不安になるタイプ
●行動者:会議で何かが決定し、合意したことが可視化されないと不安になるタイプ
●祝う人:会議への努力や貢献を賞賛し、自分が参加している意義を見出すタイプ
◆リモートワークの秘訣。会議減、ワークショップ増
The secret to healthy remote work: Fewer meetings, more workshops
https://www.butter.us/blog/workshops-are-healthy
非効率な会議をやめ、デザインスプリントのテクニックを会議に取り入れることで、より生産性を高め、ストレスを減らす方法を紹介しています。とくにリモートワークの場合、仕事モードと、プライベートモードの ON/OFF を切り替えるのが難しく、人と人との繋がり、チームの結束力が低下していく状況が否めません。その解決方法として会議をワークショップ形式で実施するのです。
●オンラインホワイトボード、ビデオ会議の様々な機能を最大限に活用する
●共同作業を重視する。一方的に誰かから誰かの報告ではなく、一緒に何かを考える
◆Miro の 2022年4月のアップデート情報
What we launched in April 2022
https://miro.com/blog/what-we-launched-in-april-2022/
●付箋紙に書く文字にバリエーションが増えました。太字、斜体、下線などが追加
●タイムラインビルダー(β版)が登場。いつまでに何をするのか書き込めるように
●最近使ったボードを素早く見つけられるように
●チームメンバーを探しやすく
●31人以上のメンバー登録がある場合、不要な摩擦や不要な通知が無いよう、全メンバーに通知する機能をOFFに
●Miroのボード無いの(付箋、図形、テキスト、線、フレームタイトル、テーブル、カード)といった要素をコピーし、他のツールにペーストできるようになったこと
●Miroの開発者向け情報が公開されました。APIの利用、開発キットを利用し、Miroと連携したツールやアプリを開発することが可能になりました。ドキュメントのほか、コミュニティフォーラム(いわゆる掲示板)や、情報交換用の Discord も用意されました。今後の展開予定を示すロードマップも公開されています。
Miro Developer Platform
https://developers.miro.com/
Miro Developer Platform RoadMap (Feature Requests)
https://developers.miro.com/page/roadmap
●Miroの新機能をいち早く試したいユーザー向けのβプログラムが公開されています。
インタラクティブプレゼンテーション、JIRO連携のアジャイル見積もりアプリ、Azure DevOps カードとの連携、Google Meet 用 Miro アプリなど。
◆NTTData:8つの検討ポイントと27のキークエスチョンとは
NTTデータのビジネスプラン具体化を追体験──8つの検討ポイントと27のキークエスチョンとは【中編】(要登録・無料)
https://bizzine.jp/article/detail/7491
ビジネスプランを「ビジネス・サービス・システム・勝てそうか?」という4つの視点で考え、「課題仮説・サービスモデル・UX・ビジネスプロセス・ビジネスモデル・システムモデル・独自の価値・ビジネススケール」という8つの検討ポイントで深掘りする手法が紹介されています。
via. https://bz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/7491/7491-1.png
◆Design Sprintのファシリテーターとしての学び
Ideas for Ideas – アイディアのためのアイディア Design Sprintのファシリテーターとしての学び
https://blog.btrax.com/jp/ideas-for-ideas/
btrax社が提供する10週間の研修サービスからの話題です。
マインドマッピング、グラフィックファシリテーション、五感の刺激、自分のスタイルにあった時間管理について気づいたことが紹介されています。
◆Figma Config からの話題(FigJam 関連)
2022/5/10〜11 に開催されたオンラインイベント Figma Config より、FigJam 関連のアップデートは次のとおり。
●FigJam ウィジェット:Jira、Asana、Githubと統合されたものを含む、より多くのFigJamウィジェットが追加されました
●スポットライト機能:FigJam ファイルで他のユーザーがあなたをフォローできるように、スポットライトで照らすように示すことができるように
Figma では使えるようになったダークモードが FigJam でも使いたい!というフィードバックが多いようで、近いうちに使えるようになることを期待しています。
◆人数が多い時のデザインスプリントの技
How To Run A Large-Scale Workshop (With More Than 30 Participants)
様々な形式のデザインスプリントを実施しているAJ&Smartから、大人数のデザインスプリントのポイントが紹介されています。
大原則としては、7人くらい、チームごとに分けて実施すること。オンラインでの実施ですと、少し人数が少なめの方が良いかもしれません。
一方、情報共有目的だったり、分割したチームごとに進行役がおらず、放っておくとバラバラになってしまうような特殊な事情がある場合、多人数でも1つのチームで進行した方が良い場合もあります。もちろん細かいチームに分割したときよりも進行に多くの時間がかかります。また全員の意見を聞き集めることも難しく、全員の意見に集中し続けることも難しくなります。
個人的には対面で150人、リモートで80人くらいの規模のデザインスプリントをこなしたことはあるので、適切にチームを分割すればなんとかなると考えています。その場合、可能な限り「テーブルファシリテーター」と呼ばれるチームごとに配置された専任の進行役が居るか?もしくは参加者の中にデザインスプリント の体験者または進行に気を配れる人が混ざっていると、全体がスムーズにいくと考えています。
もちろん、メインファリシテーターとして、全チームに目を配り、質問やフィードバックを受けやすい環境を作っておくのも重要です。
◆アイデアをぶつけ合うことで、より良いものになる
Why Fighting For Our Ideas Makes Them Better
https://99u.adobe.com/articles/7224/Why-Fighting-For-Our-Ideas-Makes-Them-Better
数々の名作CG映画で知られる「Pixar」社内で使われている「Plussing プラッシング」(プラスの意味を含まなければいけない)という手法が紹介されています。これは良い作品を作ろうとするとき、批判や意見が対立することは避けられないので、効果的に議論をするために「批判と代案はセットで提示する」という技法です。またXerox社では人を批判するのではなく「案」を批判することで、人格攻撃にならないよう配慮しているそう。
波風を立てず、安易に合意を得ることが目的になるのは良い結果を生み出しません。健全な批判や議論を重視することでより良い作品作り、製品作りに結びつくことがわかります。
◆Zoomのちょっとした新機能: ハンドジェスチャー認識
カメラに映るように手をあげると、Zoomの「挙手」や「サムズアップ(親指を立てたサイン)」のジェスチャーを送信することが可能になりました。
via. https://www.macrumors.com/2021/08/25/zoom-gesture-recognition-ipad/
◆Shape Up:堂々巡りをやめる。重要な仕事に集中する
Shape Up: Stop Running in Circles and Ship Work that Matters
https://basecamp.com/shapeup
Ruby on Railsの作者 DDH(デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン)が創設者であるBasecamp から最近? Shape Up(輪郭を描く)[ https://basecamp.com/shapeup ] という本が出ていることに気づきました。
Basecamp が実際に自分たちの開発チームで行っている、アジャイルでもウォーターフォールでもない、試行錯誤した上で最適化された Shape Up という手法を紹介してくれています。どのプロダクト開発でも当てはまるわけではないと思いますが、純粋なアジャイルに違和感のある開発チームや、アジャイルを導入してもうまくいっていない場合、ウォーターフォールで開発せざるを得ないのだが、その中でも工夫を凝らしていきたい開発の現場に役立つ内容です。
ぼんやりとしたアイデアから抽象度を上げて考え、落とし穴やハマりどころを避けつつ、最小限の労力で最大限良いものを作り上げる工夫が満載です。特に「問題・意欲・解決策・落とし穴・やらないこと」をセットで考えることにより、無謀な新機能、無理なやり方をしない工夫は納得のいく内容です。
◆SNSで、よくあるサムズアップ(親指を立てたサイン)は、中東、西アフリカ、南アメリカでは「くたばれ」という侮辱の意味になると知って、おののいている次第です。あ、あと痛かった親知らずを抜きました。超絶技巧の歯医者さんありがとう!
最新の Design Sprint Newsletter とバックナンバーはこちら
→ https://designspirnt.substack.com/